出院後のキャリアサポート
Career support
簡単に達成できる
目標でないことはわかっています。
民間企業がこの領域に
入っていく難しさも痛感しています。
でも、10代の犯罪を減らすための
活動が世界に広がれば、
社会の歪みによって傷つく
人の総数は、必ず減ります。
若者が罪を犯す背景には、
虐待、貧困、障害、差別など
さまざまな社会課題が複雑に
からみ合っているからです。
少年や彼らを取り巻く
人・環境・組織を変え、
そして、彼らの再チャレンジの
土俵となる世の中を変えていく。
私たちは全ての事業を通して、
一人の可能性がどのような環境に
あっても発揮される社会を目指します。
Career support
Producing prison work products
Trauma sensitive care
現在は主に、更生保護施設で暮らす若者を対象に、面談やワークショップを行っています。
再犯を防ぐためには、住む場所と仕事があることが重要です。
しかし、出院後に職を探しても、現状は日雇いの土方仕事以外の選択肢がほとんどありません。
今後は、就職の選択肢を広げるために、多種多様な業種の協力雇用主を増やしていくことと、
少年院を出た若者を雇用するための自社事業の立ち上げに取り組みます。
刑務所では、受刑者が日用品や工芸品を製造する「刑務作業」が行われます。
完成した製品は、公共施設やショッピングモールでのイベントやオンラインショップで販売されています。
地域によって製品に特色があり、横須賀刑務支所の洗濯洗剤「ブルースティック」は公式オンラインショップで購入制限がかかるほど人気があります。
私たちは、各地のデザイナーや職人と連携し、刑務作業品の商品価値を高めるプロデュースを行っています。
その売上は、キャリアサポートやトラウマ・センシティブ・ケアを導入するための資金になります。
また、この取り組みが、受刑者の社会復帰へのモチベーション向上にもつながると考えています。
少年院に入った若者の約9割が、幼い頃に虐待などの辛い経験をしています。
活動を進める中で、彼・彼女がトラウマを抱えている限り、どれだけ周りが働きかけても、問題の解決が難しい場合があることがわかってきました。
私たちは現在、犯罪心理学の研究室と連携し、ヨガやマインドフルネスを取り入れたトラウマ・センシティブ・ケアのプログラムを開発しています。
少年院内のプログラムとして、また出院後のキャリアサポートの一環として、世界に広めていければと考えています。
social issues
少年院に入った人数
Number of people admitted to juvenile training school
Total 1,332人/年
男子
1,203人
90.3%
女子
129人
9.7%
5年以内の再犯率
Recidivism rate within 5 years
21.8%
少年院にいる少年少女の
子ども時代の逆境体験(ACE)
Adverse Childhood Experience (ACE)
for boys and girls in juvenile training schools
家族から体の暴力を受けた
59.6%
家族から精神的な暴力を受けた
40.0%
母親が父親から暴力を受けていた
33.1%
家庭内に、自殺を試みた人がいた
10.6%
男子
ACEあり
86.8%
家族から体の暴力を受けた
73.2%
家族から精神的な暴力を受けた
78.6%
母親が父親から暴力を受けていた
50.0%
家庭内に、自殺を試みた人がいた
30.4%
女子
ACEあり
94.6%
逆境体験(ACE)がある
少年
少女の家族との夕食の頻度
Frequency of family meals among boys and girls
with
AdverseChildhood Experiences(ACE)
ほぼ毎日
12.7%
月に1回以下
41.8%
週に1〜数回
45.5%
少年院にいる少年少女の不良集団関係
Relationship between delinquent group and teenager in juvenile training schools
関係なし
52.8%
Not relevant
地域不良集団
34.6%
local delinquent group
暴走族
6.5%
Motorcycle gang
不良生徒
・学生集団
3.8%
Delinquent students
暴力団
2.3%
gangster
男子
関係なし
74.8%
Not relevant
地域不良集団
18.9%
local delinquent group
不良生徒
学生集団
2.4%
Delinquent students
暴力団
2.4%
gangster
暴走族
1.6%
Motorcycle gang
女子
※数値は全て法務省が作成した「令和5年版 犯罪白書」を参照しております。