イタリアの「食」を通じた受刑者更生支援プロジェクトについて、京都刑務所にて講演会を開催しました

ローマ在住のabitato 久谷 満香(ヒサタニ ミカ)さんと京都刑務所を訪問し、イタリアのゴルゴーナ島やボッラーテ刑務所の取り組みをご紹介いただきました。京都刑務所の職員と企業の方々、大学の先生など約40名が参加し、講演の後はグループに分かれて感想やこれからの活動に活かしたい点などを話し合いました。

 

満香さんに教えていただいたイタリアの事例を、簡単にご紹介します。 

ゴルゴーナ島の刑務所 〜高級ワインを製造〜

再犯率10%以下を誇るゴルゴーナ島の刑務所は、島全体が刑務所になっており、名門ワイナリー「フレスコバルディ」と提携してワインを製造。ゴルゴーナのワインは1本数万円で販売され、受刑者たちは専門家の指導のもと、ブドウ栽培やワインづくりのスキルを学びます。

ボッラーテ刑務所 〜ミシュランガイド掲載のレストラン〜

また、ボッラーテ刑務所には、ミシュランガイドに掲載されるイタリアンレストラン「イン・ガレラ(牢屋の中)」があり、受刑者が調理と接客を行います。技術を習得するには長い刑期が必要なため、レストランで働く中には思い罪を犯した者も少なくありません。

レビッビア刑務所 〜カフェ&ベーカリーを運営〜

大手スーパーを運営する企業が正式に受刑者を雇用し、刑務所内のベーカリーで社員と受刑者が共にパンを生産していたローマ最大の刑務所。毎日約1トンのパンを作り、15店舗で販売していました。1年で1億6000万円の売上がありましたが、2025年3月に刑務所の方針が変わり、惜しまれながら閉業。

「食を通じた更生支援を取材するようになって、イタリアへの愛情が深まった」という満香さん。今回お話を伺って、「多くの一流シェフが受刑者の更生支援に関わっていて、その活動が世間的なイメージアップにつながっている」という言葉が印象的でした。

京都刑務所の櫛引所長からは、日本各地の刑務所で行われている開放型の施設やブランド牛の飼育、お茶の栽培などの事例をご紹介いただき、「京都で何ができるか」をより具体的に考えるきっかけをいただきました。

満香さん、京都刑務所の皆さん、ありがとうございました!

abitato(アビタート)
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